当てはまっていたらやばい、うつ傾向の強い人がとりがちな行動

こんにちは。三本京です。

フランスで行われた、うつ病と行動選択に関する論文記事を読みました。

結構面白い内容だったので、まとめてみます。

目次

うつ病とは

うつ病に関する知識のない人のため、軽くうつ病とは何かをまとめておきます。

うつ病は現代社会に広く蔓延している精神疾患で、症状の特徴として、

  • 永続的で圧倒的に生じるネガティブな感情
  • 興味、快感の減退
  • 睡眠パターンの悪化
  • 食欲の変化(過剰に食欲が喚起されたり、まったく食欲がわかなかったり、人それぞれ)
  • 慢性疲労
  • 集中力の低下
  • 希死念慮

があります。(十人十色なので線引きはあいまい)とにかく、社会生活に困難をきたす、非常にたちの悪い病気なのです。

また、今回の実験では、うつ病の特徴である、無快感症にスポットが当たっており、それは先ほど紹介した興味、快感の減退が顕著に表れている症状を指します。趣味や、友達との会話などを楽しめなくなってしまう状態のことですね。

実験概要

実験の目的

今回の実験では、うつ病がどの程度社会的判断に影響を及ぼすのか理解することを目的としています。

参加者の情報と、実験内容

この研究には、自殺未遂歴のあるうつ病患者24名、自殺未遂歴のないうつ病患者24名、健康な個人24名の3つの異なるグループが含まれている。彼らは事前のアンケートでうつ病、無快感症の重症度、小児期のトラウマの有無などについて答えています。

実験の内容は、「二人の人が座っている画像を120枚見て、それぞれどの位置に座るか選択する」というものです。座っている二人のうち、一人は中立的な表情(特に喜んでもないし、怒ってもいない)をしており、もう一人は、怒り、あるいは幸せに満ちた表情をしています。120枚の写真は、それぞれが、異なる俳優、座席、表情の組み合わせをしています。

また、実験の中で、参加者の意志とは異なる場合の座席に配置された場合、彼らが選択を変えるのかを観察します。

実験結果

結果として、参加者は全体的に怒った顔をしている人の隣に座ることをよけ、幸せそうな顔をしている人の隣に座ることを好むことが分かりました。しかし、うつ病の人は健康な人と比べて、その傾向が小さいことが分かりました。より詳しく言うと、うつ病患者の無快感症状が強ければ強いほど、その人は幸せそうな顔の人の隣をよける可能性が高いとのこと。

また、意図していない配置になった場合において、健康な参加者はうつ病の参加者と比較して、好ましい結果(笑顔の人の隣に座ること)を達成するために選択を変える可能性が高いことが分かりました。

ここでも無快感症の症状が強い人ほど、判断を強制する可能性が低いことが分かりました。

「うつ病の参加者は幸せな人に近づくことが少ないことを示しました。さらに、望ましくない結果に向かっていった場合、それを修正する努力を行う意思が低かったです。」と研究者は説明しています。

まとめ

  • うつ病の人は、幸せそうな顔をしている人を避けがち
  • 自分の意図しない展開になっても、うつ病傾向の強い人は修正のための行動を面倒に感じてしまう。
  • これらの状態は、無快感症が強まるほどに顕著になっていく。

みなさんも、幸せそうな人を見て妬みを感じたり、回避しようとしたり、状況が悪くなっても「あー、めんどいな。」といった感じで行動に移せなくなったら、うつ病を疑ってみてもいいかもしれません。わたし含め、メンタルケアは怠らないようにしていかないとですね。

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