【脱完璧主義】失敗が頭から離れないときの対処法とやってはいけないこと

仕事でも、人間関係でも、失敗した時、人は落ち込みます。

「なんで落ち着いてできなかったんだろう」「自分はダメなやつなんじゃないか」「周りから無能と思われてないかな」「また同じ失敗をしちゃったらどうしよう」

気づくと、同じことばかり考えて、ネガティブな思考が堂々巡り。

何とか思考を止めてみようとあれこれ思案しますが、その試みがさらなる負の感情を引き起こし、挙句の果てには悩み続ける自分に嫌気がさす始末。

私も経験があります。(いつもです笑)こうなると、失敗してもすぐ立ち直っている人とくよくよしている自分を比べて、嫉妬と自らの不甲斐なさを感じます。

周りに相談しても、「気にしすぎ」とか、「そんなに自分のことを見ていない」とか。大抵ろくな答えは返ってきません。そんなのこっちだってわかってんだよ!

では、この際限のない地獄に落ちてしまった時、どうすればいいのでしょうか。独自の経験を交えつつ、科学的根拠のある対処法と、やってはいけない対処をご紹介していきます。

目次

失敗したときにやってはいけない対処法

まず、やってはいけない対処法を挙げていきます。皆さんの落ち込んだ時ルーティンの中で該当するものがあれば今後はやめておいた方がいいかもしれません。ご参考までに。

  • 自分の行動を責める…みんなわかってる激やば行動です。分かってるけどこいつが一番厄介。自己効力感、自尊心を損ない、学習性無力感(「自分はダメなやつだ」という念を常に抱き続ける状態)を引き起こし得ます嫌われる勇気にありましたが、「劣等コンプレックス」という努力を放棄して「できない自分」に満足している状態に陥っている可能性もあるので、自分を責めがちな人は注意。
  • 誰かに愚痴を言って慰めてもらうこちらの記事にも書きましたが、誰かに愚痴を聞いてもらうことって、科学的に見ると案外不安を取り除く効果ってなかったりします。愚痴る人はみな共感ばっかり求めて、聞く人もみな共感ばかり示すので、解決に至らないことが多いからですね。ちょっといい気持になっても大抵すぐその効果は消えるとのこと。
  • 失敗した時の事を何回も思い返す…先ほどの愚痴るケースもそうですが、失敗したときのことを何回も考えていると、余計に嫌なことばかり浮かんできちゃって負の感情が増幅されます。
  • ただ傷が癒えるのを待つ…ストレスを抱え込むことはうつや不安障害につながりかねますし、何よりストレスが老化促進、腸内環境悪化、免疫力低下といいとこなしなんで、発散させたいところ。
  • 酒や娯楽でごまかす…こちらの記事にも書きましたが、ストレスを酒や特定の快楽を感じる行動でごまかそうとすると、そっちに依存してしまうわけです。そして快楽を発生させる物質、行動というのは大概悪影響を及ぼします。ひとつ前のやつと矛盾するようですが、お酒や過食など、やった次の日後悔するような行動はなるべく堪えて。
  • 無理やりプラス思考に変えようとする…経験上、たいてい意味がありません。プラス思考に変えようとすればするほど、自分のネガティブさにより注意が向き、逆効果になってしまうわけです。元も子もないですね。ポジティブシンキングには要注意。

以上の6つが失敗したときにやってはいけない行動です。言われてみれば当たり前かもしれませんが、失敗して鬱ってるときはこれらの衝動を抑え込むのはなかなか難しいものです。とりあえずこういった行動は良くないんだなと理解して、負の連鎖にはまらないよう注意しましょう。

失敗したときのベストな対処法

ここからが本題、失敗したときのベストな対処法です。落ち込みがちな私の経験と、失敗からの立ち直りをテーマにした研究からの引用になります。

  • 嫌なことを紙にひたすら書きだす嫌なことを紙に書きだす方法は、科学的にも、私の経験的にも最良の対処法の一つであることは間違いなしです。やり方はこちらに詳しく書いてありますが、簡単に言うと、文章の美しさを気にせず、ひたすらに思いうかんだ嫌な感情をノートに書きなぐるというもの。何も思い浮かばないときは、頑張って書こうとせず、ぼーっとしててOK。3日くらい続けられたらなお良し!
  • リフレーミング…2011年にケント大学が行った研究によると、失敗に対する良い側面を探して、失敗をポジティブにとらえなおしてみると良いとのことです。先ほど「無理やりポジティブシンキングは良くないよ」と述べましたが、思考を強制させるのではなく、自分自身に問いかけてポジティブな考えを引き出す形のため、建設的に取り組めそうです。しかし、相性もあると思うので、「合わないなー」と思ったらすぐやめて。

  これらの質問を自らに問いかけてみてください。

  1. この失敗から何を学べるか?
  2. この失敗で自分は何の能力が得られただろうか?
  3. この失敗をもとに、同じ目標に取り組む人にどんなアドバイスができるだろうか?  
  • 成功の追及をやめる…失敗が心にダメージを及ぼすのは、「成功」とか、「誰かに認められること」をベースに行動しているからです、多くの場合。ですので、成功だけでなく、失敗の中からも得られることがあるという事実を学習する必要があるわけですね。私は上記の「リフレーミング」を使ったり、読書、瞑想を通して少しずつ物の見方を変えていっているところです。「三つ子の魂百まで」というように考え方ってなかなか変わらないものですが、頑張りましょ。
  • 過去の偉人たちの失敗を学ぶ…これは慰め系最強です。歴史上の天才たちの失敗を読んでみると、「自分と同じような失敗をしてるけど、この人は成功している」とか、「こんなにすごい人でも失敗ってするんだ」などと思えて、暗い心に眩い光が差すように思えます。ドストエフスキーやカフカといった、文豪の本を読んでみたり、「偉人の名前+失敗」とかで検索をかけたりしてみてはいかがでしょうか。ちょっと趣味悪いかもですが、本当に効果があります。

まとめ

失敗したときの立ち直り方についてまとめました。

今回重要なポイントは、

  • 失敗したときに愚痴ったり、くよくよ悩んでも悩みが悪化するだけ
  • 歴史上の偉人の失敗談に慰めてもらおう
  • 失敗を紙に書きこんだり、何が学べるか問いかけて失敗を乗り越え、有効活用しよう

以上の3点です。

ちなみに、ノースウエスタン大学などの研究によって、「人生の早期における失敗は長期的な成功に良い影響を及ぼす」ことが分かっています。

失敗から立ち直るのは難しいかもしれませんが、失敗は悪い事ではありません。失敗は成功の基と言いますが、それは案外事実なのです。

村上春樹さんの小説、「七番目の男」でこのようなことを言っていたのですが、私たちにとって何より怖い事は、恐怖そのものではなく、その恐怖から目を背け逃げ続けることです。

「成功の秘訣は試行回数の多さ」という話もあります。今回ご紹介したようなトレーニングを通して、失敗とその恐怖から目を背けずにそれらと建設的に向き合い、次の機会に生かせる人間になりたいものですね。皆さんの参考になれば幸いです。

「七番目の男」はこちらの短編集に収録してあります。

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