勉強の効率を上げる最適な休憩方法ってなんだ?|ポロモード勉強法のデメリット

みなさんは勉強中どのように休憩をとっていますか?

集中力が尽きたら休憩をとりますか?それとも、時間を決めて、定期的に休憩をとりますか?

ちなみに私はイノシシのように、完全に集中力が切れるまで手を止めないタイプです。効率なんて考えたことがないです。

話がそれましたが、昨今の勉強界隈(というのがあるかと思います)で良しとされている休憩法は、「定期的に小休憩をとる」というものです。高校生の頃、私の周りの人の多くもこのやり方を実践していました。

代表的なものは、ポロモード勉強法。タイマーを20分から25分くらいに設定して、その間は集中して勉強に取り組み、タイマーが鳴ったら5分休憩をとってこのサイクルを繰り返す(4セットくらい続けたら長めの休憩をとる)というものです。

この勉強法は多くのサイト、youtuber、学習塾などでおすすめされています。

しかし、リトアニア体育大学の最新研究を見ると、この休憩法は必ずしも正しいとは言い切れないのかもしれません。

日常生活で誰もが要する、興味深いトピックでしたので、まとめてみました。

目次

定期的な休憩は集中力を下げる!?

2023年3月に発表されたこの研究は、23歳から29歳までの18人の男性参加者が参加し、被験者は50分ごとに10分の休憩をはさみながら7時間にわたって9つの認知タスクを行いました。研究者らは血液検査と脳スキャンを利用して、被験者の認知機能、モチベーション、気分、中枢神経の活動を調べました。

結果、一般的に信じられていることに反して、定期的な休憩は被験者らに集中力、注意力、学習能力、視覚認識などの認知機能を改善や疲労の予防をもたらしていないことが分かりました。

研究主著者のマリウス・ブラザイティスさんは、仕事中に休憩を構築する従来のアプローチが最も効率的なわけではないと述べています。

また、この研究に関与していないコリン・リグビー博士は、「休憩パターンに合わせてタスクを実行することは、心から目の前のタスクに取り組んでいるのでなく、時間に合わせて活動していることになります。」と解釈を寄せています。確かに、あらかじめ決まった休憩時間と活動時間を自分に課すわけですから、どうしても時間に気をとられてしまうんでしょうね。

また、せっかく持続していた集中が中断されることによって、休憩から戻った時、自分がどこまで作業を進めていたかを思い出す必要があり、効率が低下するとのこと。余計な考えごとが増えて、脳へ負担がかかってしまうようです。休憩をとるならタスクが一区切りつくタイミングを選ぶのがいいのかもしれません。

この研究では、定期的な小休憩の効率性が否定されました。ですが、休憩をとることそのものは否定されていません。ポイントは、「時間を決めて休憩をとる方法は、そこまで効率的ではないかも」ということです。では、その休憩時間で私たちの勉強効率を最大に爆上げする方法は何でしょうか。

研究者がおすすめする最も効率的な休憩法

ここからはいくつかの研究から分かっている、現時点で最もよさげな休憩方法をまとめていきます。

  • 瞑想、マインドフルネスを取り入れる…瞑想というとスピリチュアルな感じがするかもしれませんが、海外では気持ちの切り替えやリラックスするための手法として大人気です。科学的な研究も近年盛んになっています。

  リラックスできる姿勢をとって、深くゆっくり呼吸しながら自分の呼吸に注意を向けながら、自分の考えることを観察し、別のことに注意が逸れたらまた呼吸に注意を戻す。という簡単なやり方が推奨されています。椅子に座ったまま気軽できるので取り組みやすそうです。

  瞑想は自律神経、血圧などを整えたり、集中力を回復させるなど、勉強にはもってこいな効果がたくさんあります。さらに瞑想の効果が知りたい方はこちら。

  • 軽く運動する…ストレッチ、軽いなわとび、ちょっと速めのウォーキングのような強度の低い運動を10分ほど行えば、高い回復効果を得ることができるそう。これは研究によっては瞑想よりも高い効果が得られていたりするので結構おすすめ。ただ座ったままではあまり効果が期待できないらしいので、面倒くさくないときは運動してみるのがよさそうですよ。
  • スクリーンから離れる…勉強がパソコンを使ったものである場合、休憩中にスマホをいじりたくなった場合はなんとか我慢して電子機器を見ないようにするのがよさそう。こうすることで眼精疲労、精神的疲労を抑えられる効果があるようです。
  • 周りの片づけをするこちらでも紹介しましたが、周りの環境を整え、秩序をもたらすことは私たちにとっていいことだらけ。自己コントロール感を向上させたり、不安感を減らしたり、思考の明晰性が上がるそうです。
  • 事前に学んだことをぼんやり考える…この研究で、休憩の間、事前に学習したことをぼんやりと考えていた人は記憶の定着が強化されていることが分かりました。新しく学ぶ知識は脳の中で古い知識と関連付けて記憶されるため、休憩前と後で関連ある内容を学ぶ場合、ぼんやりと考えていることでそれらの知識が結び付きやすくなり、記憶の定着が促進されるとのこと。

以上の5つが勉強の効率アップとして推奨されているものです。

また、別の研究によると、5分間、目の前の課題(コンピュータやデバイスも)から離れてぼーっとして過ごすだけで脳の認知力が回復したというデータも出ていますので、休憩時間はそこまで長くなくても良いのかもしれません。ですが、いずれにせよ、休憩の間はスマホを見たりせず、脳をお休みさせることがいいみたいですね。

まとめ

理想的な休憩方法について、色々な研究結果を参照にしてまとめてみました。

今回の重要ポイントは、

  • 定期的に小休憩をとる方法は、案外効率的ではないかも
  • 勉強中に時間を気にしすぎるのは良くない
  • 軽い運動や瞑想を用いて休憩効率を爆上げすべし
  • 休憩時間はそこまで長くなくても大丈夫

これらの4点です。

これらはあくまで現時点での科学が導いた結果ですので、これから先これらの方法は否定される可能性があることを承知しておいた上で、自分に合いそうなものがあればぜひ参考にされてください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次